2012年12月20日木曜日

神戸元町 リチャードさんのダイニング・レストラン



ブログをしばらくアップしていなかったので去年の仕事ですが紹介します。

英語の話せるCabinet maker と外国人の観るcraigslist の掲示板に掲載したところ
連絡してきてくれた方がこのカリフォルニア・ベニスビーチ出身のリチャードさん。


東京から神戸元町に移り、新居でダイニングキッチン的なイタリアンレストランを開かれる。

そこでその住居兼レストランの改装工事を頼んでくれた。

工事内容はフローリング張りとキッチンカウンター、椅子、テーブル
そして元々有ったキッチンのリフィニッシュだった。


イタリアン・カントリーなイメージで日本的でないものを希望された。
ダイニングを見せたカウンターで家庭的な店にする。

材木商で使用する木を選んでもらった、そこにあった木目の面白い楠木を気に入られ
それを大きなcyッピング・ボードに使用することになった。

外国人の発送は時に日本人では考えないようなことをすることがあります。
リチャードさんは雨に日には好んで和傘をさされています。

フローリングの下地にコルクパットを敷いた。
これは杉の床材よりも値段の張るもので贅沢な使用になるが
床に対する考えも西洋人のこだわりがある。








キッチンのビフォー・アンド・アフター








2012年10月22日月曜日

運動会の得点板 鹿ノ台小学校



5年ほど前に運動会の得点板をボランティアでOBのリタイヤされた方たちと作った。
得点板は市販されてるが市販のものは運動会では小さいために
ほとんどの場合学校で独自のものを作られている。

背作事は簡単に設置できて見やすく永く使えるものを設計してみた。
5年たった今も歴代の先生や生徒たちで受け継がれ問題なく使用されている。

設置位置は当時の東谷校長先生と相談してジャングルジムにつけることにした。
得点は学校でA3二プリントしてもらった紙をフィルムでカード上にして
差し替えられるようにする。これらの作業はOBにやってもらった。
我ながらとても見やすい得点板です、なかなかないでこんんなに見やすいのは。

去年まで長男のボランティアとして登録されてたので
VIP席で見られたが今年は登録されてなかった。
次男はまだ通っているのですが、、、
その次男も来年で最後になる、来年の運動会までに
なにかボランティアないかなあ。



2012年10月19日金曜日

思い出の屋久杉 文机



 


以前に京都新聞で僕のことが紹介されたことがあった。
その記事を保管しておられた方からこの度、相談があった。

その方は看護婦を永い間されていた方で、結婚の時に院長先生
からお祝いで頂いた壁掛けの屋久杉を使って何か作ってほしいとの事だった。
壁掛けとしては利用されていなくて捨てるに捨てられなかったらしい。

壁掛には寿と彫られたもので物を作るには充分な量でもなかったが
一部分にそれを利用するかたちで家具を作ることになった。

そこで文机を作ることにして、その屋久杉をバックスプラッシュという
机のこぼれ止めと、脚の装飾で生かすことにした。

屋久杉となじみのよさそうな桜を使って作ることにする。
屋久杉のミミが和風なので和風な感じの仕上がりになた。
つまみは黒柿、仕上げはオイルステインに蜜蝋ワックス。
販売金額は12万円でした。

2012年9月28日金曜日

日本の雑木 関西中部地方 Local lumber mid. Japan

ケヤキ、クヌギ、杉、榎

ケヤキ、桐


先週、近隣の開発地から担当者のご好意で十数トン分の雑木を入手した。
このあたりは竹やぶが多く、それらと共存できる樹種が生き残れる。

里山に近い山で以前は薪として使われていたものがほとんどだ
針葉樹の杉、ヒノキはあるが広葉樹ではクヌギとコナラ、榎がほとんどだった。
あと植林されたと思われtる桐とケヤキもあった。

クヌギも榎もほとんど家具用材として使用されない、それには嫌われる訳が有る。
クヌギは放射状に割れが入り変形しやすく虫が付きやすい、
薪には火持ちが良くて切ってもまた生えてくることから最適なのだが扱いにくい。

榎はケヤキの仲間でニレ科になる、この木が嫌われる要因のひとつは
変形は一般の雑木並みだが、カビのような胞子が出来やすい。
それは黄色や紫、黒、赤などの色で白い木肌に染みになる。

これらの欠点と言われる部分は利用されない原因でもあるが
特性としてまたは利点と考えれば家具用材としての利用価値もある。

クヌギは生木のうちに蒸し、曲げ木として使う。
榎は早く製材してあえてカビの生えやすい状態にし、柄として使う。
などを考えるよおうになった、今まで使ってきた結果思いついた知恵なのだ。

この地域には夏になると緑の綺麗な玉虫が出てくる。
友達の栃木の若い大工さんがこの玉虫を喜んで捕まえていた。
どうしたんと聞くと「こんなのうちの方じゃい無いっすよ」という。

この玉虫は綺麗で緑に光、法隆寺玉虫厨子にも使われている。
榎の歯を食べるので榎の無いところには居ないかもしれない。

日本の雑木といっても標高や緯度、温度などで樹種も変わってくる。
よく聞かれるが、このあたりにはブナは無い。
近隣の雑木を知ることはまだまだ私にとっては新鮮なことだ。





2012年9月25日火曜日

椅子のモデル 物足りない boring chair design


何かものたらん、どうすればよいのか自分でも分かっているのに。
そろそろ今年ぐらいからやり始めようか。
椅子と木の性質に欠かせないことを。

2012年9月23日日曜日

椅子のデザイン、猫について考える


ダイニング椅子の注文があった、契約は今からだが
お宅にうかがったところ大きな猫が六匹いた。

椅子のデザインで今のところ定番となるものは無い。
その都度デザインは必要な要件とお客さんを見て考えてきた。
猫がいたからといって椅子のデザインを猫にしてほしいと言われたわけでもない。

しかしデザインを考える上でなにか引き金になるものを得るために
お客さんといろいろ話をする。趣味や好きなものとかを知るために。

定番商品をこれからはなにか考えた方が良いなと思うようになった。

2012年9月22日土曜日

鹿背山から出たゴールド・ケヤキ 



開発中の山から縁あって樹木を購入できることになった。
竹やぶの多い地域で主に竹以外はクヌギと榎がほとんどだったが
人の手で植えられた桐やお蚕さんの餌になる桑などもあった。
そんななか一番大きな木がこのケヤキだった。

年輪を調べると約90年、外輪になるほど目がつまり白太が少ない。
株の最大直径110センチ、二番目で80~90センチ
この写真は枝分かれしている二番目。

うちの工房へやって来る事になったこのケヤキ。
沢山の命に返るはずだ。





2012年9月20日木曜日

New cap ハンドメイド





今までハンチングがトレードマークみたいになっていた。
本当はハンチングではなく八方の帽子は News boy hat と言うんですがね。
今までのNews boyも汚くなったので椅子張りであまった革で作ってみた。

革のクラフトは結構好きで厚めの皮に縫代の穴を先に開けて
蝋引きの糸を二本の針で縫ってゆく。

厚めのヌメシ革はなんともいえないふくらみを持ち
そこと閉まった糸のところが好きなところなのです。

結構上手いこと出来たなと思ってます。
なんかカバンやジャケットも作ってみたいな。
しかしまだなじんでないな浮いてる。

これをかぶって家に帰ると、、、
あんたはマリオか、近所それで歩かんといてや(嫁)やて。ハハハ
目が慣れたらええんや、かぶるで。ハハハ





2012年9月16日日曜日

新しい看板/スツール woodsign for my shop



工房を断続的に整理してきた、表もだいぶ以前に比べればすっき綺麗になった。
村人にもあまり散らかっているとせっかく整理されているのに迷惑をかけることになる。
工房内もかなり使いやすくなりアメリカより持ち帰った機械も
ほとんどヤフオクで売り、必要な機械だけが最後に残った。

そんななか仕事が止まってしまった。
いままずっと続いて来たのにこれはちょっとこの先心配になる。

アメリカから帰国してこの地に工房を構え
今までずっと自分のやりたいこと、夢に向かって歩いてきたから
今こうやって満足のいく工房が持てるようになった。

なんとしてでもこれを続けていく。それしか考えられない。

仕事が来ない原因があるはずだ。
いまひとつ開拓すべき営業はうちの工場の前を通る人立ちだと思う。
今までは知り合いからの仕事つながりで広がっては来たが
この土地の人の仕事や広がりはまだまだ少ないのが現状だ。

それとネットもあまり利用していなかった。
これからは新しく作ったホームページも充実させ
このブログももっと動きのあるものにして行きたい。

そこで今回この工房で何をされているのかをひと目でわかる看板を考えてみた。
文字と言うよりドライバーもひと目で分かる看板を考えた。
その結果できたのがこれ。

もっと認知してもらうことが必要だ。

これからのシーズンやる気モードは充分に有ります。




2012年9月11日火曜日

読売テレビ 巨大オブジェ こけしと京都タワー object for TV set





突然、こんな仕事がやってきた。
テレビ局の予定としては収録が一週間後にせまっているのでぎりぎりの状態
作れる人がいなかったのかな?

木材の加工としてはうちの工場ならば木工旋盤の作業で作れます。
このオブジェは高さが750ミリほどで部分的に球形の直径220ミリあり
これはうちの旋盤では限界の作業だった。

図面通りには作っているが仕上がりの仕舞いを考えると
差込にしたり作る手順を考えてやらないと上手く作れない
球形を作るの難しかった、そしてこのこけしの頭は
胴体に差し込まれているので転がらない。

番組名とかは聞いてなかったけど、
土曜日の昼に読売テレビで全国放送されるらしい。
関西のスタジオからと言うことが分かるように
京都タワーとこけしをタレントの背景に置くらしい。

京都タワーを作るとは。





2012年8月28日火曜日

バー・スツール 革職人の恵ちゃんとのコラボ作品 Bar stool






友達の井上憲次君の店舗工事に使うバーのスツールを
妻の革職人である恵津子さんとコラボレーションで作った。

革が張られると絶妙な仕上がりになった。
自分も革は張るが、やはりこのような仕上がりにはならない
他人の才能が融合することで面白い結果が出る。
コラボレーションの成功例だと思う。

お互いに知恵を絞って作った結果に得たかたちなのだ。
何よりこれを進めた憲次君に感謝したい。


2012年8月26日日曜日

キースさんの英語塾兼用のテーブル My friend Keith's table

配達、加茂町の自宅前にてお気に入り!
キースさんとデザインとサイズの打ち合わせ
アパとニレのラミネート、ボルトとサネで結合

1500x1100 八人は座れる広いテーブル


どこから座っても膝があたらない



カナダ人のキースさん、アメリカ人のジョンのBBQで知り合った。
双方大学の英語の先生。

キースさんは自宅でもプライベートに塾を開いておられ
8人ほど一度に教えることがあるらしい。
BBQの席で大きなテーブルの話をしたのがきっかけで今回作ることになった。
人のいるところに出かけて話はしておくものだ。

今回気をつけたことは

  • どこから座っても膝があたらないことと
  • 足で触れる部分は感触良くすること
  • 天板の乾燥と収縮で割れないように足と天の結合
  • 天然色を生かしたクリヤーのオイル仕上げ
お客さんが求めているものを読み取り形にしてゆく。
後で問題が無いように経験から予測して対応する。

ミュージシャンでもあるキースさん
彼の音楽にも合うキャラクターのテーブルであってほしい。

有難うございました。

Thank you, Kieth !!
You are first time foreign customer since I came back to Japan.






2012年7月9日月曜日

セレンディピティの小屋製作 精華町/Gothic Revival










Gothic Revival / ゴシックの復活

このゴシックを復活させたのは誰かと言うとアメリカの住宅建築でした。
西洋の大聖堂や城などの詳細を住宅建築に取り入れた
100年ほど前に流行ったヴィクトリアンハウスの一種です。

今回の仕事はカフェの駐車場にイルミネーションの似合う小屋を
作ってほしいと言う要望で倉庫として使用するものだった。

立地条件的に屋根勾配の急な小屋が似合うと思い
そこで天に貫きそうなゴシック大聖堂を模した
ゴシック・リバイバルで作ることにしました。

この様式の特徴的なものは

・ 急勾配の屋根 (この屋根は10x20)
・ 火炎樹を模した Flamboyant の Verge board 破風
・ 三位一体を表す Trefoil と言う飾り窓
・ Tracery と言うゴシック式窓上方の装飾
・ Board-and-batten と言う縦張の壁
・ Finial と言う切妻の先の装飾

配色は三色を基本にした Painted lady house 式に塗ってある。

アパレルでゴシックと言うと黒と白でレースの有る
ダークな感じのものが主流だが

アメリカのヴィクトリアン・ハウスではこういう感じになる。

ほかにもヴィクトリアン調の小屋を作ってみたいものだ。

この工事は総額100万円程のものです。

この小屋はモガロのサイン入り、お客さんの了解済です。