2009年4月29日水曜日

学習椅子


通販で高さ調節の出来る学習椅子を買おうとされている方が居た
デザインは気に入っているが部分的に気に入らないところが有る
軽くてスッキリした四角い椅子がほしい。

と言う方を紹介して頂き、通販のの値段と同じぐらいで作ってあげる事にした。
材料は工房にある山桜を使用、水分含有率35%程の状態、
去年の秋に切り、今年の一月に挽いた山桜だ。

乾燥に寄る収縮で割れが多いので割いてしまい取れる所だけ使用する。
厚めの板は切ると少ししっとりしているが、加工している間に乾燥が進む。
伐採して一年以内でも使用している、一般的に一寸一年と言うが5ミリは一週間だ。

高さ調節する学習椅子は初めて作った。
本当は調節する際に道具は使わず簡単に上げ下げ出来る物が良いのだが
そのシステムはこれからの課題。

気に入った通販のスタイル、四角いスッキリとした形を希望されていたが、
もう少し洗練された自分のカタチを出したいところだった。

カタチは進化する。このタイプの椅子もシステム、デザイン共に数をこなせば
きっと自分の椅子が出来きてくるはずだ。

2009年4月28日火曜日

Watch your finger ! 痛い話



椅子のホゾ切りをテーブルソーで行っているときだった。
足になる材料を立ててフェンスに当てながら擦らしていると
材料が少し突っ張り、左手で押さえていた親指がテーブルソーの刃に当たった。
「やってもーた」

本当にやってしまいました。縦引きの幅4ッミリの刃が親指斜めに当たり
カッポリと爪と肉がちょっと取れてしまった。
幸い骨にはいたらずテープで口を閉める程度の治療ですんだがドッキットした。

大工を25年もやってると、まあ色んな怪我も見たし、色んな怪我もやった。
バンドソー、手押しガンな、テーブルソーなど刃が露出している物はやはり危ない。
日本ではよく手押しでで指先を飛ばす人が多い、ちなみに指先1センチ程なら
肉と爪はまたニョキニョキと生えてきます、少し格好は悪いですが大丈夫。

私の怪我 Worst-2 

テーブルソー(アメリカ編)#2:デルタの10インチユニソーを使用している時
材料がキックバックして手前に飛んで来た指は切っていないが、
右手親指の二本目の骨ににひびガは入り結構長い間使えなかった。
親指の骨は人間の体で一番堅い骨らしく直るのに時間がかかる。

この怪我の注意点:切り落としは絶対にフェンスと刃の間に入れない。
経験すると分かるが、フェンスと刃の間の材料が飛び出ると鉄砲の弾の様に飛びます。
それといつも材料と機械はスムースに擦る様にワックスを塗っておく事

テーブルソー(アメリカ編)#1: 
テーブルソーでレッドオークをリップ(縦切り)している時。
眼球の黒目に爪楊枝の3分の1程の木片が刺さった、まぶたが閉まらなくなる。
そのまま自分で Harbor UCLA まで運転し、救急治療してもらうが
眼科専門病院じゃないと木片が取れないと言うので、
そこからまた自分で他の病院まで運転して行った。

特殊レンズ越しに木片を取らないと木が残っていたりすると後で取れないからだ。
そして木編が取れてしばらく経ち、眼球の水分が抜けて行き見えなくなった。
しかしこれも幸い、眼球が回復して後に見える様になった。

この怪我の注意点:ゴーグルをしろですね。

ゆっくり仕事ができる環境を整えないといけないな。
安くで受けて慌ててやったり、休みを取らなかったりするのはよくない。
  
「注意せなあかん」


2009年4月24日金曜日

クヌギの刺身取り



クヌギは環孔輻射材である。(かんこうふくしゃざい)

輻射(ふくしゃ)と言う言葉を辞書で引いてみると
「車の輻(や)の様に中央の一点から周囲に射出する。」とある。

この輻射のある木であるナラ、オーク、クリ、クヌギなどからはその輻射から生まれる、
虎斑(トラフ)、英語では1/4 sawn grainと言う虎の斑点の様な模様が出る。

この輻射材と人間との関わりは深く、これらの材木は薪として民家に近い山に
多く植林されて来た。乾燥に寄る割れは輻射部から起こり、割りやすく導管が大い為
空気が入りやすくなり燃えやすい、よって薪や木炭として使用されて来た。

戦利品のクヌギ直径40センチ、長さ120センチの株を柾目取りで挽いてみた。
柾目を取ると言う事はそこに虎斑が現れる事で、広い板を取るには無駄の多い取り方だ。

中心は外し、中心から左右二枚ずつ厚めの板を四枚取り、
残りは放射状に薄めの板を挽いた、すると赤身から白太にかけての見事な虎斑が現れた。

アメリカでこのクォター・ソウン・グレインは三倍程の値段で売られていて
しかもランバーラックにはバラバラの木目しか手に入らなかった代物だ。
それがプレーン・スライスでこんんなにまとまって取れるとは嬉しい。

この様な柄板を生かすには、厚板にして取るより薄板で柄を楽しむ方が効果的で
薄板の部分は箱物の側に使用する目的で挽いた。

しかしクヌギとの戦いはこれから、この暴れん坊をどう乾燥さすかが勝負になる。

Gustav Stickley できるかな? 楽しみやな〜ヒヒヒ」




2009年4月22日水曜日

雑木と相撲 鹿背山


午前中お隣の木工作家、きみどり工房の蔭西さんにチェーンソーを借りて
一緒に身の丈サイズに切る作業をした。そうそうウチの工場はプチ家具団地でして、
ウチとお隣さんだけですが仲良し工房団地なのです、ポンデロッサパインの
こだわりのカントリー家具なら、きみどり工房さんへお問い合わせください。

蔭西さんはログビルダーでもあり、Husqvarnaの40ccと60ccの良いチェーンソー
をお持ちなんだなー、あ〜羨ましいいつか買える様に頑張ろう、やっぱハスクですな。

そして午後からは一人でえっさほっさ、直径30センチ身の丈サイズのクヌギと
山桜を竹やぶの斜面から出し、トラックのある道まで雑木と相撲ですは。
「まじっすか?」「まじっす!」朝青龍でも居たらな〜なんか思いながらやってました。

竹やぶの中のクヌギは素晴らしかった、20メートル程ある竹を追い越せ追い抜けで
発育していたので、枝振りが少なく真直ぐ伸びて竹やぶの上に葉を出していたからだ。
御陰で枝のない身の丈サイズが幾つも採取出来た。

たかがクヌギされどクヌギ、これだけ苦労して取った木は生かしまっせ。
雑木と相撲を取るには手甲がいる、腕が傷だらけになってしまった。

こんなこと若いうちにしか出来ひんなと思いながらやっていたら地主の方が来て
「あんたこれ一人でやったんか、よーやるわ」と驚かれた。
私は心で「ロマンやね」と囁いた、しかしマロンは食えてもロマンは食えんけどね。

2009年4月21日火曜日

Rescue Wood ! 鹿背山


今日は小雨降る中、雑木の救出作業をせっせせっせと三時間頑張った。
山桜とクヌギ、椅子なら20脚は出来る量かな、株の太さは約30センチ。

色々な事情で木は切られて行く、この木は斜面にあり倒れると建物に当たる為、
建物の所有者が森林組合に伐採を頼み倒された木である、放置されようとしていた。

山桜は赤く荒々しい木目を持つ所がある、狂いは少なく細工しやすい。
乾燥も使用目的を決め、板にしておけば秋には使えると思う。
皮付きのまま保管しておくと白いキノコの様な物が覆いさくさくになってしまう。
山の雑木はタケノコや刺身の魚の様に取ってすぐ板にするのが最善。

クヌギと言われている木もいくつかの種類が有ると思う。
ここのクヌギは健康でツヤがあり、白太の部分も堅そうな木だった。
このクヌギにそっくりな木が有る、それはレッドオークなのだ。

先ず切ったときの臭いが何とも懐かしい、ホワイトオークとは違い
まさにレッドオークだ、重さや堅さなど驚く程似ていて樹皮もそっくりなのだ。

ナラや樫は比重が高く高級感が有るが、クヌギがちょうどレッドオークと言う感じ。
運んでいて分かったが、山桜よりクヌギの方がよっぽど重い。

春に切った桜は養分が葉に渡り軽いと言うが、実際の所どうなのだろう、
この木は三月に切られ花の咲く前だったが、倒された後も新芽が出ていた。

2009年4月18日土曜日

Cupbord / 完成

 

このカップボードはキッチンキャビネットとして建物に備え付けました。
お客様の要望で両サイドも仕上げてありますが固定式です。
弾き手はなしのフィンガープル方式でシンプルな外観となっています。

床から天井まで1センチ程短く作り、モルディングでふさいであります。
取り付けまで現場には行かなくても作製前の打ち合わせ段階で
こちらから指定した寸法を測って頂き、希望される高さや収納スペースを
簡単なスケッチをして頂ければ、それを基にこちらで作成可能な形に製図し、
確認後作製に入ります、このキャビネットで製作日数約一週間で出来ます。

今回は木目の見える白木で仕上げてほしいと言う事で、
白木の柾目を使用し、ホワイトウォッシュで仕上げました。

他にも様々なスタールを作る事が出来ます、総システムキッチンも行います。
構造は輸入キッチンと同じ工法で作り、壁から壁、床から天井と
お望みの寸法で、日本人の体と生活様式に合ったキッチンを作ります。

たとえばカウンターの高さが北米製品では900ミリが標準ですが
日本のガス調理機器に合った高さは800〜860ミリになっています。
アメリカでの Cabinet maker としての経験を生かし、
日本の一般的なフラッシュ家具製作会社とは一味違った、洗練されたデザインで
表面には無垢板を使用しお望みの My Kitchen を作ります

カスタム・キッチンキャビネットの価格は床から天井まで
横幅30センチあたり3万円から6万円と予算に合ったランクで作製出来ます。


2009年4月15日水曜日

White wash



ホワイト・ウォッシュの種類と塗り方

ホワイト・ウォッシュはアメリカでは90年代に最もはやった仕上げ方で。
こちらでもよく見られる地中海様式を模した、スタッコのピンクやオレンジの壁に
素焼きのスパニッシュ瓦が使用されているタイプの家がはやった頃、
キャビネットはこのホワイト・ウォッシュだった。

上のワードローブは95年ぐらいに作ったメープルとウォールナッツを
コンビネーッションに使い、ホワイト・ウォッシュで仕上げた物です。
これは世界に寿司レストランを展開しているNOBUさんの所の仕事でした。

ホワイト・ウォッシュは木目を残した白い仕上げで、やり方や方法は
いくつも考えられるが、ここでは3つの方法を簡単みよう。
基本的に白には染料は有りません、顔料で作られています。

オイルステイン:
クリヤーのステインに混ざる白の顔料を混ぜてハケ塗りした後に拭き取る。
拭き取る際に色を残しながら拭き取るのがコツ。
油性のステインの仕上げはバーニッシュ、ウレタンなどの油性ニスを吹き着ける。

ラッカー、ウレタン:
ウレタン系、ラッカー系のステインは塗料に混ぜて吹き着ける事が出来る。
濃く白を出したい時は白のステインをうすめ液で薄め布でこすり塗る。
上に同系のクリヤー塗料を吹き着ける。

アンティークフィニッシュ グレイジングし上げ:
この仕上げは2000年以降にはやり出した仕上げの一つです。
グレイジングというねっとりした塗料に色を混ぜて拭き取ります。
このグレイジングは油性と水性があり色の付いたペンキを混ぜて使用します。
クリヤー塗装や色塗装を仕上げた上に汚しをかける様にして使用するので
アンティークの仕上げとしてよく使われます。
グレイジングの後はまたクリヤーの仕上げが必要になります。
シャビーな感じはこれをするとバッチリですがまだ日本には入って来ていません。

Youtubeのグレイジング仕上げ、色は違いますがアンティ−ク・フィニッシュです。 

2009年4月14日火曜日

Cupboard / door


ドアを作るのは手間がかかる、三種類の15枚のドアを作るのに一日掛かった。
スプルースの柾目を生かしスッキリした縦目で等間隔にV-grooveで仕上げた。
ガラス戸の枠は少し広めでモダンな感覚にする。

ちなみにアメリカではドアはドア屋に頼んでいた。
この様なドアはカスタムなのでで自分で作るが、
スタンダードのパネリングドアなどは注文した方が安くて早いからだ。

私がいつも頼んでいたドア屋はこちらです

電話をするとメキシコ人のいつものお姉ちゃんが "Hey What's up Koji" と言う。
子供の写真をたくさん飾ってあるデスクから電話を取っているのだ。

アメリカのキッチンキャビネットのドアはなぜか大小合わせて28枚程度だった。
冷蔵庫やディッシュウォッシャーのフェイスドアを頼むともっと多くなる。

頼み方は、まずface frameのオープニングサイズを書く
そこに引き出しかドア又はガラス戸を記し、ドアなら一枚か二枚と記す
そしてドアの付き方を記す、オーバーレイかインセット。
するとドア屋がドアのサイズを割り出してくれるのだ。

スタイルは多く有りパネリングドアから付き板のドアまで有る
他にもペイント仕上げのMDFやポプラ材の物も有った。

材料はレッドオーク、ホワイトオーク、メープル、バーチ、アルダー
チェリー、ウォ−ルナット、マホガニー、アッシュなどが主流

あとドアの縁の指定をするスタイルが色々有るが、フィンガープと言う
裏の全面に溝をつける物もある。これらの物を指定すると確認書が
ファックスで届き返信して注文となる。

塗装重はしていないアンフィニッシュの状態で5 working dayぐらい掛かるが
ラッシュだと3日でも作ってくれる。大量のドアを工場のラインで作っているのだ。

これらのドアは新築が出来ると、キャビネット以外にクローゼットや
洗面所のバニティーなど他にも店や事務所などキャビネット屋が確立しているので
需要が多い。キャビネット屋は箱物を作ると表面にフェイスフレームとドア
そしてモルディングを回して仕上げる。

2009年4月12日日曜日

Capboard / face frame



Face frame と言うキャビネットの作り方が有ります。
北米では最も主流の作り方で、キチンキャビネットはほとんどこの作り方です。
主材木の料を最小限に表面だけにおさえ、構造はベニアで作ります。

コンパネで箱を作り表面にface frameと言う枠を取り付けます。
そしてこの枠にドアを取り付けると言う方法なのです。

日本ではまだまだ普及していない構造だと思うのも、このあいだヒンジメーカーの
Blumに問い合わせてみるとこれ用のヒンジ(蝶番)は現在、
日本では販売されていないと言う事でした。
やはり日本のキャビネットの主流は今も張りボテのフラッシュ家具のようだ。

この工法の利点は
  • 作り方のルールを守れば色々な形状のカタチが出来る。
  • 内部構造は共通の材料でベニアで作れる。(12ミリでも可能)
  • 表面は無垢板の材料を使用して仕上げる事が出来る。
  • 北米では分業作業が進んでおり、ドアはドア屋にオーダー出来る。
  • 取り付けの時に出来るすき間をface frameでふさぐ、すき間なく納められる。
などです、ベニアと無垢板のコンビネーションで作っています。

2009年4月11日土曜日

Cupboard / System32



最近帰国してから聞く様になったのが System 32 と言う言葉。
アメリカではこの言葉は使っていなかったが、キャビネットを作る上では
ごく一般的な方法で道具や金具の種類も多く普及していました。

ここでは、簡単 System32 の道具を紹介致します。
写真にある道具が有れば、Blumのヒンジも取り付けられ
棚受けや引き出しのスライダーも付けられます。

上のオレンジの道具は、Blum 専用のロラーレールを水平に取り付ける物です。
B230のシングルローラーとダブルのフルエクステンションが付けられます。
これらのローラーレールを宙ぶらりんで取り付ける事も出来きます。
レールの後部に専用ブラケットを取り付けるとバックパネルに直接取り付ける事が出来ます。

黒く穴な空いた物は、Euro 32 Template と書かれていますが様はsystem 32 の事です。
32mmピッチに穴が有り、ベニアの角に当たるストッパーが付いています。
Blumなどのヒンジや棚受けなどの穴が等間隔に空けられる物です。

このテンプレートとコンビなのが5mmの Vix-bit。
このビットもあまりこちらでは見ませんが、向こうでは一般的な物で
中央に穴があけられる物なのです。ドアの蝶番などにも使用すると
ちょうど真ん中に穴があきます。そしてテンプレートと一緒に使うと簡単に
等間隔に穴が空けられる事が出来ます。Vixさんが発明したビットとも言われています。
刃先がカバーされているので十数年使っていますがまだ使えます。


2009年4月10日金曜日

Cupboard / 材料-針葉樹



今回のカップボードは白木を望まれているので、広葉樹が多い銘木店より
建築材料などを製材している製材所を持つ材木屋で買う事にした。

奈良県生駒市の第二阪奈を走っていると、学園前から生駒までの間に
山切木材店のカンバンが見える、表には針葉樹の丸太がゴロゴロしていて
チーーーンという切れの良い製材機の音が聞こえてくる、ばんばん製材されている所だ。

フォークリフトを運転するお兄さんに挨拶して、
ひとところ材料の種類と工場案内をしてもらって目についたのが、
製材機近くにあるバラバラの厚みの板と短くなった板たちであった。

これらの材木は取り分がないオチではなく製材した後に残った物や
長さが半分残った様な物だ、それも日本建築に使う筋の通った柾目ばかり
材料は、ヒノキ、栃、スプルース、杉など白木ばかり。

今回のお目当てはスプルース。北米材のスプルースは節ありでは2x4でも
おなじみのも、その昔ハワード・ヒューズという飛行機会社の社長が
スプルース・グースという木造の大型飛行機を作りアメリカの東から西へ
横断させた事が有る、そんな事を思い出させる木でもある。

しかしこのスプルースも柾目となると金額が跳ね上がり、
1立米(りゅうべい)35万ほどする、40万程すると銘木の域だ。

1立米とは1立方メートルの事でこれが材木の値段の単位となる。
材木屋ではこの単位の話が出来ると、はっきりとした値段の比較が
出来る事と、値段交渉もしやすくなる。

簡単に1立米の材木の出し方と価格の出し方の計算をしてみる。
1立米は 1m x 1m x 1m = 1m3  1立法メートルとなる

仮にツーバイフォーの8尺を計算するなら
89mm x 38mm x 2400mm の物を1メートル単位で計算する
0.089 x 0.038 x 2.4 となり体積は0.0081 立方メートルとなる。

足場板だと
35mm x 200mm x 4000mm
0.035 x 0.2 x 4 =0.028 m3

価格をこの体積で割ると立米単価が出てくる
たとえば足場板で1500円だとすれば、一万円の位にして計算し、
0.15 円 割る 0.028立米 は 5.3万円となり杉の足場板の安い物で
1立米5.3万円となる。

材木に値段や価格の付いていな材木屋では体積を測り値段を出す、
又は立米単価を店の人に聞き材の値段を自分で出すと値段交渉が出来る。

そしてここでは、バラバラのスプを集めこれで4万円で売って下さいと商談した。
そうすると材木屋もまとまって買うと安くしてくれる「持ってけ!」となるのだ。
今回は0.25立米を4万円で、材木屋で言うスプの柾を立米16万で買えた事になる。
正規の半額以下の値段で買う事が出来たのではないかな。
材木を製材している所の落ちにはお宝がいっぱい有ったのだ。

山切さん有り難う御座いました、また宜しくお願い致します。 

2009年4月9日木曜日

Cupboard / 契約


ネットから私の工房の事を知り、お問い合わせの有った方からの
注文を受ける事になった。ホームページからの仕事は初めてになる、
お問い合わせいただき有り難うございました。

依頼者の方は京都在住の方でクラフトフェアーの時に来て頂き、
ラフスケッチを持って来られたのでその時に
寸法、材料、仕上げ、その他の要望などを聞き後日に
私から、製図、材料のリスト、工作期間内容、と見積もり金額を出し
電話とEメールで打ち合わせをして契約に結びついた。

要望は、白っぽい木目の見える仕上げ、左下にゴミ箱を収納出来る
様にしたい、取っ手は付けずにドアに溝をつけて開ける様にしてほしい、などであった。

最初にこのカップボードを分類すると家具としてではなく
キャビネットとしての物として考える事にした。
キャビネットとは備え付けの家具と考えてもらえば良いと思う、
アメリカでは私のやっていたCabinet makerがその仕事を請け負っていた。

キャビネットの構造を考える上で最初に決めないと行けないのは
ドアの付き方だ、付き方によってどのような蝶番を使用するか、
そしてデザインも変わってくることになる。

ドアに溝をつける部分を英語では finger pullといい、この部分を付けるには
ドアは枠の外に付いていないと指が入らない、このドアを付けるときは
フェイスフレームと言う枠を付けてオーバーレイでおさめるのが普通だが
蝶番のメーカのBlumに問い合わせてもフェイスフレーム用のヒンジが
まだ日本では売られていないと言う事で、今回は従来のヨーロピアン・ヒンジを
使用する事にする。フェイスフレームと言う言葉も後五年、十年すると
日本でも業界人が認知し始める言葉だと思った。

木を白く見せる方法はいくつか有るが、一般的な方法は
ホワイトウォシュと言う方法で、白やピンクの顔料をステイの中に入れ
ブラシで塗りそして拭き取る。もう一つの方法はクリヤーのニスの中に
白い顔料か染料を混ぜて吹く付ける方法だ、この方法はラッカーや
ニスが時を立ち黄ばむのを白を混ぜる事により分からなくする方法である。
今回は白木の材料の仕上げにウレタンに白を混ぜて塗装する事にした。

キャビネットの中のゴミ箱は trash bin といい、ドアが斜めに傾いて
使用する方法と、引き出し式の台の上にゴミ箱を置き、引き出すと
上のフタが空く物と有るが、日本ではキッチンキャビネットの
そういう付属品もあまり売られていないのでゴミ箱は市販されている
物を使用してもらい、簡単な措置を作る事になる。

アメリカで使用していた材料ではなく、日本の材料で作ると言う事は
材料の価格的な事とかもこれから学習して行かなくてはならない。

ベニア一枚にしてもこちらでは900x1800ミリだが
アメリカでは1200x2400ミリだったので使用枚数が大きく変わる、
今回のキャビネットは床から天井までの高さで引き出しやドアが付いていて
幅一尺(30センチ)あたりの単価を3万円程におさえた。
部分的に見えない所はコンパネを使用するなど工夫する。
これは限界の価格に近く、この価格でどうやってよく見せるのかが
今回の仕事のテーマの一つでもある。




2009年4月7日火曜日

bee craft fair / 2009 pring



4月5日(日)くもり、初めてクラフトフェアーに出店してみた。
27脚作り10脚売れた、価格は3000円から5000円
雑木のヒノキと山桜を使用して柿渋で簡単に仕上げたものと
四脚は染料とラッカー仕上げにしておいた。

子供連れの方が多く、主に奥様方とお子様に買ってもらった事になる。
小さい椅子を前に並べていたので子供が座りに来て一列に並んだ時は嬉しかった。

一、二歳の子供に座れるものから小学校でも座れるもの、
おばあさんの踏み台や玄関のブーツを履くときの椅子と
キッチンのスツールなど用意しこられた方達と話をしているうちに
求められている物などが分かった事が良かった。

今回はゼロからの作製だったので大変だったが、売れ残りも
次に使えるし、また違う物も作ってみる事も出来るので
店も充実してくると思います。

たかがフリーマーケットと思ってましたが、されどフリーマーケットで
価格は安めに設定してありますが、気に入って買ってもらえると
言うのは自信にもなります。そして何より私にとっては工房を認知
してもらえる宣伝効果があったのが最大の利点でした。

Bee craft faire を主催しているフタコブラクダの伊藤さん初めスタッフの皆様
参加出来て良かったですまた宜しくお願い致します。有り難うございました。

2009年4月1日水曜日

Bee's stool B


キッチンスツール、BBQスツール、ダイニングスツール
子供の踏み台、玄関椅子など色々な高さのスツーを作っています。

カタチやスタイルも色々と試してみることで中には
ハッとする様なプロポーションのものが組み上がる。
それらを追求して独自のカタチにまとめて行きたい。

丸く加工する旋盤機を多く使用しているのでトレーニングになり
一脚の出来るスピードが分かる、そして山の雑木を使用して
材料費をおさえ一日の生産量が分かれば価格が出てくる。

一脚 5,000円程で売る予定です。
山の雑木には乾燥で出来た割れや、虫食いの穴が有ります。
普通の考えでは使用されない様な木も気にせず使用しています。
正規の製材ルートをたどった材木を使用するのではなく、
この街にある薪にしかならない様な木から家具を作る事で
価格も押さえられ、資源を見直す事でEco的なコンセプトにもなります。