2009年5月18日月曜日

曽根崎 岬 スツール12脚 完成





大阪曽根崎のお初天神を出た所に呑みや横町がある。
以前その地域に出来た Bar Inspaire のカウンターとスツールを作り
そこのマスターからの紹介で「岬」のスツールを作る事になった。

ゴールデンウィーク前に話を聞き、14日がオープンと言うからかなりタイトな話
結局14日のオープニングには間に合わなかったが15日の営業中に運べた。

「椅子が来たぞー」と大にぎわいでお客さんもゾロゾロと椅子を取りに行く始末。
幸い初日は立ち飲みでも一杯の状態だったらしくタイミング的には間に合った。
しかし4日間で作り終え、最後の日は間に合わせようと朝六時から翌朝6時まで
24時間働いて超ラッシュで作りあげた椅子なのです。

12脚椅子を作ると言う事は、例えば足が4本掛ける12脚で48本必要になる。
一本の足に製材から取り付けまで5種類のカットと2工程の鉋やサンディングをする
4面だと28回の切り込みが有り、足48本だと1344回切り込んだ事になる。
ミソやホゾや厚みなどに合わせて機械をセットする事になり
この椅子で12脚作るまでには数千回以上の切り込みの作業をした事になる。
通常なら6日かかる仕事を塗装込み一人で4日で仕上げるのは至難の業だと思います。


椅子に関しては居酒屋の椅子、女の子の経営する店、会社員のお客さん
820高のカウンターなどを考慮に入れて、

座面は幅400とゆっくり座れ、座高565ミリの足置き付き
背もたれは300高で背中とお尻のあたりが良い様に角度と曲線を持たせている。

低予算と言う事も有り材料は有り物を使わせてもらったのでバラバラの木で出来ている。
座面はアフリカ材のダオ、背もたれはケヤキ、足は柾目の針葉樹、つなぎはレッドオーク
などを使用した為仕上には濃いめに、赤、黄色、青の染料を調合して飴色を作り
速乾性のある2液製のウレタンに混ぜて吹き着けでサンバーストに濃淡を付けた。
プロポーションより座り心地を優先して作りました。

ゆっくり足を載せて座ったはるでしょ、また宜しくお願い致します。

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