2010年3月9日火曜日

生きてる化石 イチョウのスツール 【鶴岡八幡宮 大銀杏 風倒木】




I use Gnkgo wood for the first time. One day before my friends gave to me.





「お兄ちゃんテレビ出てたね」
「あのスツール皆え〜え〜言うて、あと3つ作ってくれへんお同じ値段でお友達に...」

Bee craft fair の時に作った椅子がじわじわ人気を呼び始めている。
軽くて座り心地が良くて安かったから。

あの時は一脚五千円で売っていた、それは有る材料で大量に作っていたからで、
それがいざ頼まれてしまうと...「気いれてまうやろ〜!」
そんな安くで出来まへん。

結局おばさまの仰る通りに赤いスツールを作る事に成った。


生きてる化石 銀杏(イチョウ)

鴨脚と書いて中国語ではイチョウと読む、イチョウの葉が鴨の足の形に似ているからだ
日本語は中国語の発音から来ている。

イチョウの仲間は恐竜が栄えていた時と同じ時代に栄えていました。
たくさんの種類が有ったが、恐竜が絶滅すると同時に無くなり今はこの一種のみに成る。

最近の研究結果で恐竜の絶滅原因は小惑星の衝突によるものだと発表された。
衝突のエネルギーは広島原発の10億倍に相当しマグニチュード11、
高さ300メートルの津波、硫酸塩やすすが大気中に放出され酸性雨や寒冷化が起こり
植物プランクトンの光合成が長期間停止するなど生物の6割が絶滅したと発表された。
その時期を生き残り中国で発見されたイチョウが世界に広まっています。

先日生駒在住の木工家の金子さんにイチョウの板を頂いたので
今回このおばさまのスツール三脚をこの板で作る事にした。

太古の木であるこのイチョウは針葉樹にも広葉樹にも属さないと言うが
いったいどんな木なのだろう。初めて使うので大変興味深かった。

イチョウの葉の形から言うと広葉樹にあたるので堅いのかなと思えば
針葉樹の様な柔らかさだった、色加減はモミの木ぐらいだが年輪の壁があまりない。
旋盤をかけるのには好都合だ、ノミを当ててもかえりがあまり出ないから。

旋盤を回しながら木の臭いを嗅ぐと何やら銀杏を焼いた時を思わせる臭いがした。
その臭いはヒノキの様なツンとした臭いではなく碁盤に使うカヤの様な
もあんとした臭いがする、これが太古の樹木の臭いなのか。

質感からすると針葉樹に近い、しっとりとした感じでバフすると艶が出る。
このしっとり感は包丁の刃先をしっかり受け止めそれでいて柔らかすぎず
まな板として使われるのが分かる、水分を吸収してもそんなに変形しないのだろう。

スツールとしては申し分のない材料で強度も有りそしてそんなに重くない。
今回はウレタンに赤の染料を混ぜサンディングと上塗りの吹き付けを
合計四回した、仕上がりは木目が見る状態でトランスペアレント仕上げです。

太古の時代に遊びに行く事が出来ました。


鶴岡八幡宮の「隠れ銀杏」折れる  鎌倉、強風原因か】



鶴岡八幡宮の大銀杏が倒れた樹齢1000年とか800年とか
高さ30メートル、幹の周囲は6.8メートルと言う事は直径2メートルほど。
早朝4時40分頃の倒木、人が居ない時で良かったねほんまに。


原因は風とも言われているのでこの種類の倒木は風倒木と言うらしい。
老木の銀杏に特有な乳がいっぱい垂れている
幹の中は空洞で根の付きも斜面で浅かったらしい樹木の寿命を感じさせる。
大銀杏さんご苦労さんでした。


しかし気になるのはこの寿命とイチョウの渡来との関係だ
現在ではあちこちでイチョウは都道府県や市町の木として指定されているが
元々は中国原産とされている、果していつ頃日本に渡来したのだろうか。


日本で発掘される樹木の化石にはイチョウは有るが現在のイチョウは
中国で見つかった物が広まったとされている鎌倉時代とか室町時代とか
この大銀杏騒動でその辺の事をうまく解説してくれるととろに出くわしたい。







2010年3月8日月曜日

ケヤキの死節/Dead knot Keyaki





Dead knot who knows!

三寒四温、梅七分で寒の戻り夜にフクロウの鳴き声が聞こえる今日この頃。

先日精華町の親分、宮大工の清水さんの所に自動鉋機の刃を磨ぎに行った。
この方には精華町に移り住む前から友達の親戚にあたり色々とお世話になっている。

「若吉君、あれ挽こか」
この前倒したケヤキの事だった、分配の件で若干不完全燃焼気味だったあれだ。
清水さんも言わばボランティア作業なのだが伐採、取り出し、製材と
この人抜きではケヤキ伐採は成立しない作業だったのだ。

田舎の人は奉仕作業の助け合いで成立しているところがある。
収穫時や山の整理など人出の居る時は皆で助合う「お互い様精神」と言う訳だ。

それを自分は分配が少ないなど考えてしまう、ああチッサイ。
結局清水さんの口利もあって少し分けてもらう事が出来た。ハイ、これで文句有りません。
難うございました。

手伝うべきは製材に至るまでで戦利品に有り付ける事が分かった。

死節(しにぶし)

この丸太、一見節がない様に見えるが中にはあちこち節が有る。なぜだろう?
枝に成れず皮がかぶっている、そして中で枝が生長しているので表はふくらんでいた。
これは枝に成れなかった死節だ、心に近い所に有るのは初めの頃のもののようだ。

これらの中の節を見当てるには表の状態を良く観察すると分かると思う。
先ずケヤキの場合、鋭角に枝が伸びてくるが枝の着きそうな所のふくらみを見極める
ついで樹皮の状態を良く見ればそれがどういったこぶなのかが判断出来る。

このケヤキには地上から2メーター程上に大きなこぶが有った。
当初このこぶはケヤキのタマ杢だと信じて疑わなかったが
実際に挽いてみるとそれは枝に成れなかった大きな節だった、中で成長していたのだ。
ケヤキのこぶは往々にしてこれらの死節だと言う事が分かった。







2010年3月5日金曜日

Round table 再注文

Commercial work for Ladies apparel.


Added yellow tint on white. It will be Ivory.
When I need these kind of measuring tools.
I don't make up my mind. Just go get a 99 cent store.
We have 100 yen store calls "hyakkin"

大阪のインターデザイン様の再注文で再度ラウンドテーブルを作った。
今回は京都の伊勢丹5Fで使用されています、会社のイメージを表現出来ていると
ここの会社の物はデザインと詳細はお任せで、たびたび作らさせてもらっている。

今回はアイボリーの塗装に着いてちょっと書いてみます。

最近はあまり聞かなくなりましたが、黄なりのワイシャツとか昔言いましたね。
真っ白ではなくて少し落ち着いた感じの白です、清潔感を損なわず親しみやすい感じです。
この色を表現するには黄なり、即ち黄色を少し入れると作れます。

西洋のアンティークにロココスタイルと言う白と金を基調とした様式が有ります。
風化した白を出す時も黄色を入れますが、黄色のみで色調すると
汚れた感じもなくシャッキとしたそれこそ黄なりのシャツのの様になります。

今回の塗装の材料は

日亜ペイント/XOプラサフ(サンド用の下地材ですプロとアマの差はここに有り)
日亜ペイント/XO艶消白(つや消にすると細かな荒もフラットに見えて奇麗に見えます)
大谷塗料/マイルドステイン 201イエロー(染料)

使用した道具

アネスト岩田 W−101(スプレーガンは先端の穴の大きさを使い分けます。
家具用のスプレーガンではW−101をよく使用しますが
穴の径が1.3、1.5、1.8ミリと有ります、今回はねっとり塗料で1.8使用)

スポイド、ステンレスのボール、お玉
(塗料はとても高い材料の一つです、貴重に使い管理が良ければ節約出来ます。
色調はしたが同じ物がまた作れないので多く作って余らしたりなど
混合で使用する塗料などは多いめに作ってしまい無駄にする事が有ります。

そこで適量を使用する様に計量出来る道具が有ると無駄もなくこぼしも少なくなります。
これらに丁度良い道具は100金の調理器具コーナーにゴロゴロしています。
調合用に各種ボール、計量用に各種お玉、調理器具は洗浄も楽なので最適です。)


2010年3月1日月曜日

倒木 黒柿 / Founded Black persimmon


 Japanese apricot "Ume" blossom. This tree is representative of early spring.

Animal awakes of hibernation. Hare's poops under the Ume tree.

I founded eroded large black persimmon tree.
It's already been cut it on end of January. This wood has irregular black color grain.
very very rare wood.

When I seen this tree I felt like a Sperm whale coming up on the beach .
I had mingled feelings of joy and sorrow.

朝にウグイスの鳴き声が聞こえた、その時初めて春を感じた私はパッチをはくのを止めた。
梅の花にはメジロが飛び交い落ち葉にはポッコリ空いた冬眠から出て来た穴が有る、
野ウサギの糞を見付けた。


知り合いの京都府南部の加茂町在住の造園業者、福井さんに連絡をした。
「去年に聞いてた伐採した樫の木を見に行かして下さい」と。

加茂町で山を所有する福井さんから樫の木の倒木を聞いていたので見に行ったが
他にも伐採した木が有ると言う事で見に行くと、この木に出会う事に成った。

切り株をみて驚いた、これは黒柿やないか。
腐っていたので倒したらしい、見ると切り株で六割の腐食がか有った。
末の切り口は腐っていない、どのあたりまで腐っているかが問題だ。

いずれにしてもこれが貰えるのは超嬉しい。
黒柿は以前テーブルを作った事が有るので知った木では有るが
そのテーブル作製後も落ちの黒の入ってる端材で取っ手をよく作っている。
だからちょびと黒が入った部分でも嬉しい。

黒柿をマジマジと観察するのはこれが初めてで興味深く見回った。
黒が出るのは甘柿なのか渋柿なのか実際のところ定かではないが一般に渋と言われている。
しかしこの時期柿の剪定が行われるので枝の切り口を見ると甘にも点程の黒が入っていた。

この黒柿にも枝の先端近くまで黒が有る、切っても切っても黒柿だ。
一見年輪の中心部に黒が有るようだがよく見ると中心から外れた所に不規則に現れている。

樹皮のすぐ内側にゼリー状の柔らかい樹液がムニュムニュと吹き出している
これは葉で作られた糖分の通り道である師管で上から下へ流れているようだ。

気になったのは生育していた時の割れ目の部分が真っ黒になっている事だった。
黒柿の黒は孔雀杢といった不規則な孔雀の羽の模様が浮かび出るのが特徴であるが
それは太い幹の中心部に多く模様として現れる、
それとは別に生育時にできた切断部分が黒くなるのはなぜだろう。

植物学者でもないので詳しい事は分からないが甘、渋どちらにも黒が出るのであれば
根から吸い上げる水分、その水分が出来る地質に黒の発生原因が有るのではないか
もしそうであるならばその原因が分かれば意図的に黒の多い柿も出来るのかな?
なんて考えたりします。しかし果物採取で植林はしても材料採取では見込めませんが
伐採間際の数年間に簡単な地質改良で黒が多く出るなら面白いと思う。

まあいずれにしても自然の恵みは有り難い。