大阪市立クラフトパークにて「木の仕事展 '09」に出品した作品です。
今回初めて参加させて頂き、他の作家さん達との意見交換や木工についての
話が出来て大変有意義な楽しい時間でした、ご苦労様でした。
ここで私の出品した二種類の作品に付いてお話しします。
山桜の " Tiger chest"
京都府木津川市の山中様からの注文家具で製作したチェストです。
材料はすべて山中さんの自宅敷地内より採取した材木を使用しています。
去年の一月に伐採した山桜とヒノキ、椿を適材適所に使用しています。
山桜は側に使用し、ヒノキは引出し、そして堅くて変形の少ない椿は
引出しのレールに使用しました、ハンドルには以前に同じお宅から採取した
黒柿を使用しているので、全てここの家から取れた木を
タンスにして里帰りさせる事に成ります。
製作にあたっての特徴は、英国チッペンデール風に足をオギーフィートにして
箱物の作りを西洋式に仕上げてあります。
上段の二列の引出しにデザインを変えて隠し箱を取り付けました。
隠し箱はただ引き出すのではバレてしまうので、二段目の引出しの上に
スプリングで細工したスイッチを仕込みました。
お客さんの要望では角に置く事も有るので背面に三角の折りたたみの天板を
付けて欲しいと言う事と、アンンティーク風にして欲しいと言う事だった。
仕上げは最初アンティーク風にダークな色をつけたが、
この木の持つ独特な虎柄が消えてしまうので。
色物の染料や顔料は使わず、天然オイルと少しウレタンを混ぜ合わせた
アメリカの現代家具作家が使用するオイルフィニッシュで仕上げました。
この山桜が持つ天然の色やツヤを最大限に出す事が最高の仕上げだと思いました。
Windser chear " Jazz"
今回の展覧会の会期中に出来たのがこのウィンザー・チェアー。
古今東西、木工家の蘊蓄(うんちく)の的と成るのがウィンザーらしい。
箱物の他にこの短期間に何かもう一品ほしいと思い、
以前から作ってみたかったアメリカンなウィンザーを作る事にした。
この椅子には私なりの拘りが詰まっている。
一つはアメリカン・ウィンザーの特徴でもある広がりのある立体感の有るカタチ。
もう一つの拘りは 4月に伐採したクヌギを使用した事、
乾燥に何年もかけずに家具として出来ると言う事を体感したかったのだ。
今回の家具もまだまだ私の成長過程、古きを知ると言う事で
もっともっと自分のオリジナルを追求して行きたい。
このクヌギを採取した4月のブログはコチラです。
2 件のコメント:
生駒のH.Kです
是非拝見したかったのですが、老体にて、体調不良で失礼しました。実物が見れず誠に残念です。捨てられる身近な木から、こんな立派な家具が生まれることに驚きです。私も先日、栗の木を近所からもらいました。また製材にお願いに行かせて頂きます。
栗の木は良いですね、スティームの曲げ木などでよく使われる木です。栗は腐りにくいので枕木などにもよく使われていたらしいです。
枝分けれしている所の付け根の木目など楽しみです。まだ栗は挽いた事が無いので初めてです、また連絡ください。
雑木から物を作り始めると普通に落ちている木でも乾かして使ってしまいます楽しいですよ。
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