2014年6月2日月曜日

柳生の里に行く、天石立神社





 今日は妻とちょっとデート、奈良の柳生の里に行ってきた。気分転換にどこか行こうと先週のうちに決めていたのだ、ここは時代小説好きの彼女の選択。花しょうぶ園の花はまだほとんど咲いていなかった。柳生新陰流の始祖、石舟斎が天狗と思って切った岩、一刀石を見に山を登った。杉林を超えると茶畑がありその先に石の鳥居、天石立神社(あまのいわたてじんじゃ)が有った。鳥居をくぐると聖域ともいえる静けさの中、杉の木漏れ日に当たった若いコケ色の大きな石が目の前に現れた。ここはこのような花崗岩で出来た巨岩がゴロゴロある。岩はそこの自然の中から出来たもののようだがここにあるものは突如どこからかやって来た石のような異質な感じを受けるところだった。この神社は本殿が無く巨岩そのものを神体と崇める太古からの祭祀の形態を遺す古社で、天照大神がこもったとされる天岩戸が天から落ちてきたとも言われている。人間が作ったものではなく太古から崇められるこのような自然物に接することで心が閉じこもりがちな街の生活から開放されたような心地になった。参道、人には会わず一キロほどの道は徐々に神秘の世界へと心を移してくれた。

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