アメリカ在住中には日本人として和を求められる仕事が多かった。それは衣食住問わず多国籍のなかで日本人に求められる文化だからだ。大工では和室、床の間、能舞台などをやった家具類では障子や和タンスなども作っていた。この写真の和タンスは中でも思い出深いもので注文していただいた方は世界中に高級寿司店を展開されているNさんの奥さんからだった。仕事柄接客用に多くの着物を持たれている。
すべて向こうの材料を使用して作った。材料はホワイトオークでケヤキのように見せかけ、金具は鍛冶場を作り自分で手打ちで作った。南部鉄瓶と同じ方法で焼けた鉄に漆を塗って仕上げた。日本に居るとわざわざやらないことも向こうでは現地の材料を駆使して色々やったものだ。
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