2014年5月23日金曜日

衣装タンス 和金具




京都夷川通り(エビスガワ)というと家具の街そこにある室金物は和洋・家具建築と色々取り揃えているがその中でもやはり和の金具はここでしか手に入らないものがある。
 
アメリカでの話ももう一昔前になるが帰国の際にはここに寄って床の間の掛け軸をかける金具などを買いに来ていた。それらの和の金物は右手階段を上がった2階にある。カウンターの前にはサンプルが沢山 壁やショーケースに展示されている。今回買った和タンスの取っ手のワラビやサルカンもピンキリで取り揃えてあるが、ピンといってやはりちょっと高い。手打ちの金具になると6000円程からになる。こういう社寺から指物の職人さんが来るところと言うと大工道具天なんかそうだが、あまりにも専門的で素人には冷たいところがあるがこちらの室さんの2階担当の方たちはそんなことではあかんと言う考えなのか、とても親切です。お高く止まらないところがほっとする。あれも使うてみて~これも使うこてみて~といわれるが銅の小さな蝶番値段を聞いてびっくり、ちょっとこれは使えんわ。鍛冶やさんの話になりショーケースの中の手打ちのクサリを見た、100年前の職人さんが作ったものらしい。鎖の最後に付けられた引っ掛けるところの部分のねじりや鎖に切れ目が無い、形がなんともいえない均一で人間的な曲線が出ていた。もうこんなような仕事を出来る人はいないという。鍛冶屋の鉄の仕上げに綿拭き(ワタブキ)と言う作業があるこれをすると表面が黒くなり錆びることはあるが保護になる。正絹の帯で熱した鉄を拭くということは何度か試したことが有ったが成功しない。こちらの店ではこのワタブキの作業もされているがこの話になると「それは企業秘密です」と口は堅かった。そこはさすがに腰は低くならなかった。



0 件のコメント: