2008年1月11日、鹿背山の山中さんの敷地内にある大きな山桜を切る事になった。
土砂崩れが起こる可能性のある斜面を市の整備によっての工事が行われた。
そこでこの山桜を利用して後に家具(Chest)を作って欲しいとの事で
伐採をされている空師さんに指示をして木取りをして欲しいと頼まれた。
背の高い大きな山桜ではあるがそんなに幹は太く大きい訳でもな
根元の太い所などの木目には興味が湧く。
「永い間ここで春になると花を咲かせていた山桜さんご苦労さんでした」
事情がありちょん切らさせてもらいました。
しかし、あなたが今まで見せた事のない木目を生かして家具となり
またこの地に帰り、別の命となり山中さんに使ってもらいます。
夏が終わり葉が散り、春が来て養分を枝に送る前の
ちょうど寒さで寝たはった所の山桜です。
冬のこの時期に伐採した木は状態が良い材木が採取出来ます。
そして 2009年1月21日、
伐採してから外で丸太乾燥させたこの山桜を板状に製材機で挽きました。
伐採後すぐに挽くとボトボトで板を乾燥させる時に割れや反りが起こると思い
一年後に挽く事にしていたのです。
「ジャーン!出ました、あんたってこんなんやったんか」
「ウワーむっちゃタイプ」
ある程度太い幹だけを板にする、一寸、寸五、30ミリ前後の厚みを取る。
挽けば濡れてるがボトではない。この段階では割れ止めの為に
うすめた木工用ボンドを小口と木裏を重点的に塗っておく。
立てて乾燥さすと樹液が下がるので乾燥が早い。
去年の一月に切り、今年の一月に挽いた山桜、
来年の年明けに作ると言っていたチェストを今から始める事にしました。
乾燥の度合いは木の種類にもよるし、そしてその木にもよる。
10年乾燥したから良いと言う訳でもないと思う。
少し早いかもしれませんが感覚で、もういけると判断しました。
11月に展覧会があるのでこの作品をそこで展示しようと思ってます。
山中さんにも了解を得ました。さて、どうなるかな。
2 件のコメント:
ご無沙汰しています
真弓のH.Kです
いつも、エネギッシュな活躍に、驚いています。この桜は、ストーブのそばにあったものでしょうか?或る意味幸運な木だと思います。どんな姿になるか楽しみです。11月はどこで展示会されるのでしょうか?またご案内いただければ幸いです。
お久しぶりです。
ストーブの横に有った山桜とはまた別の物です。結構、桜は住宅に近い所に有るので入手出来ますよ。どこかで木を入手出来ればウチに持って来て下さい、板にしてあげます。
展覧会の案内のホームページはこちらです。
http://kinosigoto.kinokoubou.jp/?p=371
知人が副会長の「木の仕事の会」という木工家の集う会が有るのですが、この会の合同展覧会なのです。
この会は木工に関しての情報収集や技術向上の為の催しを色々と行われています。興味が有るようでしたら御紹介致します。
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