「木返し」という道具 |
ハンノキを製材した。切り立ては白いが見る見るうちに黄色オレンジ色に変わってゆく、酸化してゆくのだ。桜の木のシラタもこういう色が出る時があるがこれはかなりオレンジになる。水分が無くなくなれば切っても白いままだろうと思う。製材する時は木取りをどうするかを考える。それには木の性質や何を作るかを考慮する。ハンノキは初めてなので色々と考えてみた。先人の知恵としてこの木を敵用材としているものに下駄がある。そこから考えられることはまず足が触れても毛羽立たない、ささくれが少ないということ。そしてあまり重くない下駄は桐を使うこともあるから。それに濡れて乾燥しても割れが少ないなどが考えられる。他の資料にはこの木は油分が多いので生木でも燃えやすいと書かれていた、トラックの荷台に斜めに載せても樹皮がよくく滑る。チークがエクスアに適していることに油分が多いことがあるならこの木は雨の当たるエクステリアにも良いかもしれない。しかしこれはあくまで予想である。住宅を作る会社はエコスタイルとか何スタイルとかで住み方や生活の仕方を誘導しているところがある、家具の作家も必要とされるものだけを造るのではなくそれがあるから生活の仕方が変わる物なども考えてみたい。最近夕方がとても心地よい、明るいうちに帰るとシャワーを浴びてビールを持ち庭に居ることが多い。ところでハンノキの製材の仕方だがまず下駄を作ってみたいので厚みを2寸に製材した。全て下駄ばかりを作るわけではないのでそれとセットで床机(ショウギ)、外における長椅子を作ってみようと思った。今の住宅にはなかなか床机を置けるスペースが無いが新興住宅地の子供の多い地域ではお母さんや子供達が夕方に表で遊ぶ風景は今も昔も変わらない。そんなところに置きたくなるような床机とおとうさんの下駄をセットで作るのだ。 どうかな?