大変過酷な4日間だった。
アメリカからの知人が家具の修理でうちの工房にやって来た。
そしてその修理は滞りなく終わった。
が、その時スツールを10脚ほど作ってほしいと言う。
しかも一週間後の納品で。
出来るも出来ないも僕の口ひとつなのだが
猫足でベルベット張り、三越本店で出品すると言う。
なにやら三越が選んだ10人の出店者に選ばれたらしく、
3月6日から2週間テナントで出店するとのことだった。
やることにした。
製作日数は最大4日しか取れず、デザインの確認から完成まで
ぎりぎり納品に間に合ったが相当過酷な4日間だった。
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使用した材料はアフリカ材のサペリ、マホガニーより少し硬い。
10センチ角、長さ40センチの角材を猫足のシェイプに削りこむ。
一工程一本5分掛かると40本で200分になるが一気には当然出来ない。
大変永い一日だった。
最後のウレタン塗装は日曜日から月曜に掛けた夜になり一番寒い夜だった。
薪ストーブをかんかんに焚き、吹き付けたプライマー、上塗りを乾かすのに
薪の番で徹夜になった。
今思えば勢いのある形が表現できて良かったと思う。
なんとか間に合ってよかった。
「やっていなと生まれていなかった、やったから生まれた」
ベルベットの椅子張りはマキちゃんに来てもらった。